アイドルホットライン 中山美穂のトキメキハイスクール

今日の様々なシステムを先取りした意欲作

いにしえの時代、まだ中山美穂がアイドルであった頃に誕生したゲーム。当時にとっては斬新なシステムが多く実装されている。
 
  • 当時のトップアイドルの一人と恋愛するアドベンチャーゲーム。
  • ゲーム内に出てくる電話番号に電話すると、リアルに中山美穂のメッセージが聞ける
  • 名前、住所、電話番号を登録してディスクファクス設置店でクリア情報を送ると、抽選で8,000名に景品(サイン入りテレホンカード、特製ビデオテープ)が届く。
  • 中山美穂の表情が8ビットのレベルを超越している
  • エンディング時には、BGMに合わせて歌詞が流れる(というか、ルパン三世のエンディングのまんまパク…
 
ただしその代償として、ゲーム本編の内容はかなり薄く、また電話番号も発売日から半年しか有効でなかった(当然今は電話掛けてもダメ)。しかし、中山美穂のファンが挙って買うわけだから、今日の『オマケCD付きアイドル握手券』よろしく、そんな些細なことは全く問題にされなかった。本作も握手券つければメガ ヒットしてたかも。


発売日 : 1987年12月1日
販売 : 任天堂(スクウェア共同開発)
ジャンル : アドベンチャー(ディスクシステム)



主人公(プレイヤー)

親の都合で転校することが多く、このたびトキメキ学園に転校してきた。 『高山みずほ』が中山美穂であることをいち早く気づいたおかげで、中山美穂に急接近する存在。
正直、一番どうでもいいキャラなので、あえて語ることなど何もない。 下に画像だけ載っけておいてあとは割愛する。 固定の名前は特にない。



中山美穂

言わずと知れた本作のヒロイン。通称ミポリン。『高山みずほ』の偽名で正体を隠し、トキメキ学園で普通の女の子としてのスクールライフを楽しんでいるところを、主人公にゲットされる。

中山美穂との恋愛を楽しめる本作だが、ゲーム内の中山美穂は色々とアレな人に仕上がっている。

  • アイドルとして特別扱いすると怒るくせに、特別扱いしないと怒るという、 禅問答のような精神 をしている。
  • 聞かされてもいないデートの行き先を間違えるとキレられる。
  • やっぱり聞かされてもいない美穂の見たかった映画を選べないと泣かれる。彼女の彼氏はエスパーであることが求められる
  • 芸能界辞めて俺のところに来いと言うと怒るくせに、別れを選ぶと『私を連れて逃げて』と言う。
  • 高山みずほに変装する方法は、眼鏡を掛けるだけ。 一瞬でバレるだろ!

説明書には『女の子って、とってもデリケートなんだから』とあるが、こんなややこしい女、お前以外にいねえよ。
高山みずほ(変装時)  中山美穂  感情  ミポリンの有難いお言葉
 

控えめ  『わたし ゲーノーじんだってことで いつも とくべつあつかいされて...それってイヤなの。』
 

笑い  『わあ!わたしをフツーのおんなのことして みとめてくれるんだ。うれしい!』


驚き  『えっ ほんと?やだ どうしよう...』


悲しみ  『おねがい。わたしをつれて にげて!』


泣き  『わたし もう これいじょう あなたのかおみるのつらいから...サヨナラ...』


険悪  『えっ?なあに。それ。じょうだんのつもり?』


怒り  『あなた ほかのおんなのこと やくそくでもしてたんじゃないの?』

この様に、中山美穂の表情表現はファミコンを超越しており、なんとも美麗。正直言ってカワイイし、怒った顔は本気で怖い。 

当時放映されていた同作品のCMでは、製品版とは異なるCGが確認出来、度重なる修正を経てこの表情にたどり着いたことが伺える。でもCM版の中山美穂も捨てがたい。気になる方はYOUTUBE等で探してみよう。 

その他の登場人物

基本的に中山美穂の恋愛に全身全霊でスポットを当てにいっている本作であるため、他の連中はかなりどうでも良い。
画像  名前  解説

山村貞吉  主人公の友達。関西人なのだが関西人というより、なんJ民みたいな話し方をする。中山美穂のテレホンカードを持っており、ファンらしい。素うどんが好き。彼の掃除を手伝うと中山美穂から褒められ、また彼に中山美穂の写真をあげると、ラストの主人公のピンチにバイクに乗って現れるが、いずれの情報もゲームクリアには無関係でミラクルどうでもいい。

主人公の兄  主人公の兄。唐揚げ弁当が好物。カメラマンをしているらしく、中山美穂の写真も撮影していたが、その内容から主人公は中山美穂が高山みずほであることを知る。また、中山美穂とデートをする主人公にプレゼントを贈るようにアドバイスしたり、なかなか有能な兄。ただしコタツからは出ない。

主人公の母  お尻しか主演しない。冬場でも水場での家事を怠らない。立派なお母さん。だが、中山美穂からの伝言をエプロンポケットに入れたままにしていながら主人公に『探せ』といっちゃったりと、大抵のご家庭でも心当たりのある母親に仕上がっている。


清水エリカ  学園のマドンナ(死語)的存在。清水コンツェルンの一人娘で、父はこの学園の理事長、趣味はテニスとピアノ、好きな食べ物はフォアグラとマルセイユ風カキのコキール…と絵に描いたようなお嬢様。かなり我儘な性格で、一目ぼれした主人公を拉致し、自身の誕生会でしびれ薬を飲ませて自分への愛の告白を迫るという電波系犯罪女。コイツが用意する食べ物にはすべてしびれ薬が入っている。ジャーマンスープレックス喰らわしてやりたいところだが、ゲーム後半ではかなりしおらしくなり、その辺はちょっとカワイイ。正直、本編のヒロインはかなりめんどくさい女だし、ここはひとつ玉の輿に乗ったほうが良いと思うんだけどな。。。エリカなら美人だし、シバいたら性格は多少治るかもしれない。
辻 正臣  DCブランド「Tsuji」の社長の御曹司。ハイパーにキザな奴。スポーツ万能、成績優秀、眉目秀麗であり、女の子達の憧れの的…だそうだが、実際こんな奴居たら絶対モテねえだろ!ゲーム終盤では『エリカにマジだったと』告白するが、エリカには呆れられていた。こち亀の白鳥麗次のような男だ。どうか末路も同じであってほしいと願ってやまない。ちなみにピザが好きらしいので、30過ぎたら激太りしそう。

エリカの親衛隊  常にスリーマンセルで行動しているエリカの親衛隊。アイスクリーム、クレープが好きらしい典型的なキャピルン恋愛脳(死語)。正臣のファンクラブでもあるため、エリカ、正臣と反目する主人公に喰ってかかり、黒眼鏡の男たちを使って拉致しにくる。やりすぎだろ。

黒眼鏡の男たち  エリカの親衛隊の刺客。主人公や中山美穂を拉致しようとしてくる。親衛隊一人につき一人、なのだろうか。語尾の『だわさ』が時代を感じさせる。

アルフレッド  エリカの豪邸で飼われている番犬。エリカの『アルフレッド GO!』の合図と共に主人公に飛び掛かる。サムライスピリッツのガルフォードか、お前は。食い意地が張っているため、チキンを投げることで回避可能。

貞吉の取り巻き  コイツらは貞吉の取り巻き…だが名前もなく、本編にも一切絡んでこない。最初は右のヤツがこちらをチラ見しているだけだが、そのうちフレンドリーにこっちを向いてくる。エリカ親衛隊と一戦交えて欲しかった。

着替え中の
クラスメイト 
教室で着替え中のクラスメイト。ストーリーにはほとんど絡んでこないが、清純派アイドルの恋愛を描いた本作品なので、彼女たちが本作での唯一のお色気となっており、 そういう意味では最重要人物と言える。

校長  トキメキ学園の校長。いちご大福が好物。中山美穂の入学を許可した心の広い人であり、主人公が廊下をダッシュしていても何も言わない。人としては良いが教育者としては失格。

教頭  トキメキ学園の教頭。校長とは異なり、心が狭くお小言が大好きというのはお約束。胸ポケットにエロビデオのカタログを入れているという秘密を持っている。趣味はともかく、学校に持ってくるなよ…

マスコミ  フラ○デーのカメラマンぽい人。中山美穂の熱愛報道をスクープしようとしている。一方の中山美穂ときたら、眼鏡掛けただけで変装した気になっていたりと色々とアレな状態になっている。ゲーム終盤にはマスコミが一個師団で主人公と中山美穂に襲い掛かるが、もはや関ヶ原の合戦にしか見えない。
ウェイトレス  本作最大のヒロイン。喫茶店のウェイトレス。中山美穂が待ち合わせの喫茶店に来るのが遅れることを主人公に伝えてくる。正直、エリカや中山美穂よりもカワイイ。が、彼女に触ろうもんなら、すぐに中山美穂が駆けつけ『あなたって最低ね!』と言われてゲームオーバーになる。手を出さなかったら全然待ち合わせ時間に来ないくせに…


アイテム

本作は非常に薄いアドベンチャーゲームとなっているが、それでもアイテムぐらい存在するので紹介しておく。

画像  名前  解説
ぬいぐるみ  中山美穂が大事にしている、ウサギのぬいぐるみ。拾って届けてあげることで、中山美穂に接近できる。本人にとってはお守りみたいなものらしく、テストなど緊張する時には助けてくれるらしい。 ステージに立つ時は大丈夫なんだな 。
しゃしん  主人公の兄貴が撮影した中山美穂の写真。ぬいぐるみが映っていたことで、中山美穂=高山みずほであることが判明する。… 本人の顔をちゃんと見た方が早いと思うんだ。
ケーキ、おちゃ  エリカの豪邸で勧められる食べ物。食べると体が痺れるが、行動には別段支障が出ない、良く解らないアイテム。エリカをシバけないようにしているのだろうか。
チキン  エリカの豪邸で勧められる食べ物。エリカのご機嫌を取ったあと、ケーキ、おちゃの誘いを断ると勧められるが、やっぱりしびれ薬が入っている。なんてワンパターンな。チキンを手に取って、庭にいるアルフレッドに投げることで豪邸を脱出できる。
あおいふくろ  高山みずほのロッカーに入っている袋。主人公へのプレゼントで、中には手編みのセーターと電話番号が入っている。
プレゼントマーク(青)  中山美穂と別れるエンディングを迎えた後に、セレクト画面に登場するマーク。この状態で応募すると、景品として中山美穂のサイン入りテレホンカードが抽選で8,000名に当たったらしい。現在プレミアがついてそうだが、今どきテレカ使わないし…
プレゼントマーク(赤)  中山美穂と駆け落ちするエンディングを迎えた後に、セレクト画面に登場するマーク。この状態で応募すると、景品として特製ビデオテープが抽選で8,000名に当たったらしい。現在プレミアがついてそうではあるが、VHSテープだから劣化してんじゃないのかな…。