忍者くん 魔城の冒険

UPLの人気アーケードの移植作


UPLの名作アーケードアクションゲームの移植作。キャラクターのコミカルさとバリエーション豊富な敵キャラにより人気を博した。敵もただ倒すのではなく、体当たりして気絶させてから倒すほうが有利な場面もあり、ただ攻撃して敵を倒すだけのゲームとの差別化が図られている。ファミコン発売元のジャレコは本作を改良したスピンオフ作品「忍者じゃじゃ丸くん」シリーズを今後発売していくこととなるほか、UPL自身も本作の続編「忍者くん 阿修羅の章」を後に発売するなど、ファミコンのアクションゲームに一石を投じた作品であることは間違いない。


発売日 : 1985年5月10日
ジャンル : アクション
発売元 : ジャレコ
型番 : JF-03


主人公(プレイヤーキャラ)

画像 得物 名前 解説






忍者くん  
主人公。忍者のくせに目立つ服装で、さらに昼間行動するという良く解らない奴。体当たりによる気絶攻撃と手裏剣を得意とする…というか他に攻撃方法が無く、スペックだけなら最初のザコキャラ「黒子」と互角という有様。忍術なんか使ったりしない。しかし、この最弱のキャラクターだからこそ、テクニック一つで勝利に導くのが本作のカタルシスとなりうる。ちなみに本作にはストーリーが存在せず、『悪い奴が一杯いる”魔城”に忍者くんが立ち向かう』程度のぼんやりした目的しか見えてこない。何やってんだコイツ。
 

忍者くんを助けるアイテム

めっさ光ってるが、間違っても忍者くんがパワーアップしたりしない。そういうゲームじゃない。
画像 名前 得点 解説
巻物 100~1000点
面クリア時
+200点
 
敵を倒すと出現する巻物。取ると忍術が使えるとか、そういうギミックはない。アーケードゲームだと坊主めくり要素があり、姫が出ると得点が倍、坊主が出ると0点にリセットされるが、本作ではそんな要素はない。100点から始まり3面クリアするごとに得点は100点ずつ上がっていくだけの得点アイテム。
 
宝の玉 1000点  
ひとつの面につき1個出現する玉。タイムが100秒を切ったタイミングで画面上から降ってくる。3個取ることでボーナスステージに行けるが、例によって忍者くんがパワーアップすることはない。つまり、忍者くんは一切パワーアップしないし忍術なんか使わないということだ。これをストイックと取るかどうか…
 
花びら -  
ゲームオーバー時に舞い散る桜の花びら。優雅な動きで死の儚さを演出してくれる。ただし本ゲームに桜の木は一本たりとも登場しない。たぶんこれが忍者くん唯一の忍術なのだろう。ゲームオーバーの際の演出であるため取得は不可能だが、スピンオフ作品「忍者じゃじゃ丸くん」ではアイテムとして採用された。
 

忍者くんを待ち受ける強敵

前述の通り、最初のザコ「黒子」がすでに忍者くんと互角の強さであり、そのあとの敵は基本的に忍者くんよりも強い。さすがは魔城の住人達だ。

なお、アーケードに登場した”ガイコツ”、”シシマイ”、”トカゲ”は本作には登場しないが、うち”ガイコツ”、”シシマイ”については続編の「忍者くん 阿修羅の章」で登場した。トカゲかわいそう。

倒して落下している敵に手裏剣を当てると+1000点。また、手裏剣ボタンを8回しか押さずに全ての敵を倒すと、10000点ボーナスが入る。
画像 得物 名前 得点 解説




黒子 100点 最初の敵。忍者くんと同等の動きをし、手裏剣を投げることも同じ。本作ではこちらが大ジャンプするとそれに併せて敵もジャンプし、高台から降りて体当たりしようとすると敵は回避行動に出るなど、独特のアルゴリズムで行動するため、こいつ一匹だけでもかなりの強敵となりうる。さらに手裏剣を連射してくることもあるため、舐めてかかればすぐに死ぬ。




だるま 200点 第二の敵。カマを使った攻撃を行う。カマは斜めに飛ばすことも可能で、ジャンプしてかわしたつもりでも、忍者くんに追尾して当たることがあるほか、下からのジャンプ体当たりに相性がかなり悪いので注意が必要。のちのスピンオフ作品「じゃじゃ丸の大冒険」にも登場している唯一の敵。




カブキ 300点 歌舞伎の”獅子”の姿をした敵。プロレスラーのグレートカブキの影響なのか、歌舞伎と聞くとこう言うのを思い浮かべる人も多いはず。「忍者くん」のリリース当時はグレートカブキの全盛期であったため、和風の敵にこだわった結果、グレートカブキにヒントを得た可能性は大いにある。大量の爆弾を投げて攻撃してくるが、正面からの手裏剣に弱い弱点も。




カミナリ小僧 400点 ステレオタイプのカミナリ様の子供。攻撃パターンは黒子と大差無いが、こいつのカミナリは凄まじい連射をしてくるので、正面からだと当たり負け、まず勝てない。気絶させるか、上から降りてきたところを叩くのがベスト。




ヨロイ 500点 本作最強の敵。一度体当たりして気絶させてから手裏剣を当てないと倒すことが出来ない。弓を連射するのも得意としているため、こちらに突撃してこられると打つ手が限られ、ゴリ押しされるとまず勝てない。下からのジャンプ体当たりによる気絶攻撃に活路を見いだせるか。

--- 残りタイムが減ることで登場する無敵から。忍者くんを執拗に追いかけまわしてくる。触れればアウトなので距離をとるべし!